Google
WWW を検索 Terra を検索
COALNE


略称 COALNE
名称 Coastline
日本語名称 自然海岸線
読み方 コーライン
タイプ
必須属性 なし
グループ

電子海図での海岸線は、自然海岸線である COALNE と 人工海岸線である SLCONS に分かれます。海図図式に見られる岸線のうち、干出浜や低潮線は COALNE ではなく DEPAREDEPCNT になります。
下の図は、電子海図で出てくる海岸線を示したものです。仮想的な自然海岸線を ENCDesigner で作って、自然海岸線の種類である属性 CATCOA(Category of coastline、海岸線の種類)を変化させたものです。



紙海図では、岸線の種類に応じて凡例が異なっています。しかし、電子海図では、細い灰色の実線または破線が描かれるだけです。これは、海岸線に対して非対称な図式を ECDIS 上で表現する事が容易ではないため、と想像されます。

では、COALNE と海図図式の岸線とを比較してみましょう。対応表を作ってみました。水色が一致、緑色は完全には一致はしないものの解釈を広げれば一致、黄色はどんなものか不明なため疑問、マゼンタ色は図式対応なし、です。

図式名称 CATCOA 備考
1 未測岸線 Unknown QUAPOS が Unserveyed。
2 急斜岸線 1(Steep coast)  
2a 平たん海岸 2(Flat coast)  
3 がけ海岸 1(Steep coast) 急斜岸線と同じ。
3a 岩海岸 4(Stony shore) 英語名称に差異あり。岩海岸は(Rocky coast)
4 砂丘 3(Sandy shore) 砂丘としては対応なし。砂浜と同じ。
5 石浜 5(Shingly shore) 石浜の英語は Stony or shingly shore。
6 砂浜 3(Sandy shore)  
7 マングローブ 7(Mangrove) QUAPOS は Approximated
(Aa) くさむら海岸   電子海図該当なし。Marshy coast(?)
8 既測岸線 Unknown CATCOA は図式では不明なため、Unknown
6(Glacier) 氷河。図式対応なし。
8(Marshy coast) 沼地海岸。図式対応なし。くさむら海岸(?)
9(Coaral coast) 珊瑚海岸。図式対応なし。
10(Ice coast) 氷海岸。図式対応なし。
11(Shelly shore) 貝殻浜。図式対応なし。

図式にあって、CATCOA にないもの、岩海岸や石浜のように定義が微妙に違うもの、逆に、CATCOA にあって図式にないもの、など、複雑な関係になっています。滅多にお目にかかりませんが、マングローブの場合は、岸線の位置が正確でないため、CATCOA が指すベクトルレコードの属性の QUAPOS が Approximated になります。
CATCOA の考え方も不自然な部分があります。岸線を構成する物(砂、石など)での区分と、岸線の傾斜の度合いでの区分とが、ごっちゃになっています。物の区分は NATSUR で表現し、傾斜の度合いの属性(S-57 には傾斜の度合いを表現する属性はありません)を付与した方が、合理的に思います。




会社情報 サイトご利用にあたって