海底地形ファイルの特徴
海底地形ファイルの特徴1 SCAMIN
海底地形ファイルには、SCMIN と呼ばれる属性が付与されています。SCAMIN は電子海図で使用されるもので、推奨最小表示縮尺です。 もし、SCAMIN属性が付与されていない場合、等深線を縮小して画面表示すると、下の図の左側のようになります。この表示では、等深線が混雑しすぎて、みずらくなります。 (この画面は、ENCDesigner で見たときの SCAMIN 効果です。AlphaMap でも同様な効果があります。) 海底地形ファイルのそれぞれの等深線に SCAMIN 属性を付与し、SCAMIN の値より縮尺が小さく表示される場合は、そのSCAMIN 値を持つ等深線を表示しない事により、等深線の間引き表示が出来ます。 上の図の右側は SCAMIN 属性に従って表示させたものです。等深線が間引き表示され、適切に縮小表示されます。 海底地形ファイルの特徴2 海域地名
海底地形ファイルには、沿岸海の基本図を基とした海域の地名が入っています。海域地名は、海脚、湾、漁港などの海域の地名の他に、埼、島、鼻、などの沿岸の地名が入力されています 下の画面は、TNTmips での表示例です。 海底地形ファイルの特徴3 接合 海底地形ファイルの基データは、沿岸海の基本図海底地形図です。海底地形図は、測量年度の違いにより隣り合った図は接続するとは限りません。 また、ベクトル化の段階では、隣接した図を別々に数値化するため、図郭での座標値は一致しません。 海底地形ファイルは、別々にベクトル化された等深線に対して、隣接する図との接合処理を行い、等深線の連続性を保持しています。 地理情報システム(GIS)で、隣接する海底地形ファイルの等深線を機械的にマージするだけで、図郭で分断された2本の等深線は、1本の等深線になります。 (隣接する基図の測量年度が大きく異なり、接合部での差異が著しい場合は、接合は行っていません。また、隣接する図の等深線作成基準の差異により、等深線が境界で切断されている場合もあります。) 海底地形ファイルの特徴4 オーバーラップ
海底地形ファイルの基データは、沿岸海の基本図海底地形図です。海底地形図は、沿岸を囲むように作成されているため、隣接する図で、オーバーラップが発生する場合があります。 海底地形ファイルでは、オーバーラップする部分は、測量年度の新しい図を採用し、古い年度の図は切り取られています。 海底地形ファイルは、電子海図作成技術を応用して作られています。図全体に M_COVR(メタカバレッジ)を作成し、CATCOV(カバレッジの種類)により、データの有無が表現されています。 データの存在する部分は、CATCOV=1(データがこの領域に存在する)、データが隣接する図によって切り取られたり、データが元々存在しない部分には、CATCOV=2(データがこの領域に存在しない)が入っています。 海底地形ファイルの特徴5 最適化
提供元からのデータは、海底地形図をラスターベクター変換した等深線のベクトルデータです。 等深線は、多数のベクトルの点列によって表現されます。同じ等深線を表現するのに、点数が少なければ等深線は角張った形になります。 点数が多ければ、原図を忠実に再現しますが、データ量が増えて画面に表示するための時間が必要です。 海底地形ファイルは、中間点の数を最適化する事により、少ない点数で原図の等深線を表現しています。 元々のデータの精度が向上する訳ではありませんが、最適化処理により、原図の縮尺の8倍に拡大表示しても、不自然な等深線は表示されません。 会社情報 サイトご利用にあたって プライバシーポリシー |
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